腸内フローラ

2016年12月9日

私たちの腸内には様々な細菌が生息しており、それらはなんと数百種600兆個以上。

とくに小腸から大腸にかけてこれらの様々な最近が種類ごとにグループを形成してまとまり、腸の壁面にすんでいます。

顕微鏡でみるとまるで植物が群生しているお花畑のように見えるためFlora 【英】腸内フローラと呼ばれるようになりました。

腸内細菌の種類や数は食事や生活習慣・人種・年齢などによって異なるため、腸内フローラも人それぞれ違います。

善玉菌。。。

乳酸菌が代表でフォーカリス菌やアシドフィルス菌、ビフィズス菌など。

悪玉菌の侵入や増殖を防いだり、腸の運動を促したりすることによってお腹の調子を整えます。

悪玉菌。。。

身体に悪い働きをする悪玉菌、ウェルシュ菌や病原性大腸菌、黄色ブドウ球菌などが腸内で有害物質を作り出します。悪玉菌が増えると便秘や下痢などでお腹の調子が悪くなることがあります。

日和見菌。。。

どちらにも属さない日和菌は善玉菌と悪玉菌の優勢な方に同調します。

 

腸内フローラの理想的な状態は善玉菌2 悪玉菌1日和見菌とされています。

このバランスを保つことが大切です。

腸内いつも激しい陣取り合戦が繰り広げられています。

住み心地の良い腸内スペーでは善玉菌と悪玉菌が激しい生存競争を繰り広げています。

一方が増殖すれば一方が抑えられるというように全体の数は決まっているため腸内では腸内細菌同士が常に陣取り合戦を行っている状態です。

ある原因で菌そうバランスが崩れ、悪玉菌が優勢となると腸内環境が悪化し体調が崩れてしまいます。

 

人は腸内細菌に対して食と住を与えていますが、対する腸内細菌は様々な代謝物を作り出しています。

一般に善玉菌は炭水化物などの糖を吸収して乳酸や酪酸など有機物を作り出し、これにより腸内を酸性にして悪玉菌の増殖を抑制しています。

また外敵菌の侵入を抑えたり、悪玉菌の作り出す腐敗物質を分解し、腸の蠕動運動を盛んにするビタミンB群など様々なものを作り出す等健康維持に貢献してくれています。

 

悪玉菌が増える要因として以下が考えられます。

1食生活の乱れ 欧米型の食生活、高たんぱく、高脂質

2加齢 老化するのつれ善玉菌が減少する

3ストレス わずかなストレスでも善玉菌は敏感に反応します。

4抗生物質、薬物の使用 菌そうのバランスの乱れ

 

では腸内環境を整える良い食事というのはどのようなものなのでしょうか?

 

1食物繊維

日本人は総じて食物繊維の摂取が足りないと言われていて1日の摂取目標20グラムなのに対し平均でやく14グラムと推定されています。

また腸内細菌の一種であるバクテロイデストいう菌は食満繊維をエサにして短鎖脂肪酸という物質を作り出すことが分かっています。この短鎖脂肪酸は血液に乗って全身に運ばれ余分な脂肪の蓄積を抑える働きがあります。

 

2オメガ3系脂肪酸

オリーブ油・亜麻仁油・えごま油・などの植物性油脂や海藻、クルミなどの一部ナッツ類、ココナッツオイル、イワシ、サバ、サーモンに含まれる良質な油はオメガ3系脂肪酸と呼ばれこれらの摂取は腸をなめらかにしてくれる働きがあります。

 

脂肪酸には大きく分けて飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2つがあります。飽和脂肪酸は牛肉や豚肉、乳製品など動物性の脂肪に多く含まれます。不飽和脂肪酸は科学構造の違いからオメガ3オメガ6オメガ9と呼ばれます。

飽和脂肪酸 肉、乳製品など動物性の脂肪

不飽和脂肪酸 ベニバナやコーン、オリーブ、えごまなど植物性の脂肪

飽和脂肪酸は体内で合成できるため必ずしも食事からとる必要はありません。むしろ動物性の脂肪の摂りすぎによる弊害の方が指摘されています。

3納豆やヨーグルトなどの発酵食品

納豆やキムチ、ヨーグルトやぬか漬けなどの発酵食品は栄養素が豊富なうえ乳酸菌などの多様な善玉菌を取り込むことができます。

 

 

また腸に良いからといって発酵食品や食物繊維ばかり摂ればよいかといえばやはりそうではなく

様々な種類の腸内細菌がいる理想的な環境にするには肉や野菜、魚、炭水化物なども含めた様々な種類の食事を摂ることが重要になります。

一般に推奨されている日本人の1日の摂取品目は30品目です。

腸は第二の脳ともいわれ脳の次にたくさんの神経が集中している場所になります。

今わかっているだけでも様々な身体への相関関係がある様ですが、これからもっといろいろなことが判明してくるかもしれません。

 

 

 

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