身体の柔軟性

2016年12月6日

身体が柔らかい方がケガが少ないし健康でいられる!!

 

と思いがちですが、意外とそんなことでもないのです。

 

よく例えとして出てくるのがお相撲さんです。力士はその体格と競技の内容から身体の柔軟性を求められています。

 

どの競技にも当てはまることですが、一流アスリートほど身体がとても柔軟であることが多いです。

 

ではケガが少ないでしょうか?もちろん格闘技やラグビーなどのように人と人がぶつかる前提のスポーツ(コンタクトスポーツ)は身体をぶつけるのが大前提なので自然とケガも多く、そのケガの内容も重症のものが多いです。

 

例えば、水泳などはいかがでしょう?水の中を泳ぐので誰かにぶつかることもないですし、ケガも大きなケガが多くないと思いませんか?

 

確かに大きなケガをする可能性は少ないですが、日常生活の中でのケガはとても多いです。

 

水泳選手は、身体の柔軟性はとても高いです。ストレッチをして柔らかくしてることもありますが、泳ぐという動作は各関節を全開で動かしているので他のスポーツよりも、多くの関節が柔軟になりやすいと思います。

 

そのために、柔らかくなりすぎて大変だと聞いたことがあります。

 

泳ぐ際に、バタ足をすることが多いので足首の関節が柔軟になっています。なので、足首が緩い状態になるために階段を普通に下りていても自然と捻挫をしてしまうことがあるそうです。

 

似たような競技でシンクロナイズドスイミングがあります。オリンピッククラスになると、地上にいる時間より水中にいる時間が多いために、筋肉が重力から解放されるので筋肉に力が入りにくいためにバランスを崩して捻挫などが多いと聞いたことがあります。

 

あとバレリーナや、中国雑技団のように極端な柔軟性などがある方も普通の方よりひどい股関節の痛みやひどい腰痛に悩まされていることがあります。

 

このように一概に柔軟性があればいいってわけでもありません。

 

元々身体の各関節には正常可動域というものがあります。関節が本来持っている可動域を世界共通で設定されていて、この可動域がないと異常があるということになります。

 

逆に関節が柔らかすぎるのも同じです。正常範囲から逸脱しているので異常とみなされてしまいます。視力も同じ考え方になります。近眼も遠視も老眼も異常な状態なのです。その矯正器具としてメガネやコンタクトレンズがあり治療法としてレーシックという技術が生まれています。

 

でわ身体が固いと言われる人たち。つまり関節の柔軟性がそんなにない人たちもケガが多いのかといえばそんなこともないのです。

 

身体が固くてもケガが少ない人もたくさんいます。むしろその方の方が多いかもしれません。それはなぜか?

 

それはケガの内容が違うことが多いです。

 

柔軟性がある人とない人が同じ外力で足首を捻ったとしましょう。関節が柔らかい人は、靭帯がすこし伸びて腫れているぐらいなのに対して、柔軟性がない人は靭帯が切れて内出血がありパンパンに腫れる可能性が強いです。

 

つまり同じケガをした時の損傷の割合が変わってくることが多いです。柔軟性が強い人は捻挫など軽度で済むことが多いですが、日常何気ないことで捻挫する回数が多い可能性が高いです。

 

逆に柔軟性ない人は日常で捻挫などすることはないですが、いきなり運動し始めたりすると肉離れしやすかったり、ケガしたときに骨折や脱臼、ひどい捻挫などになりやすいです。

 

つまりは日々小さいケガが多いか、1回のケガが重度になりやすいかということになります。

 

とになく柔らかくしとけば健康でいられるというわけではありません。皆様の日常に合った柔軟性と身体のケアが必要になってきます。

 

まずは正常可動域があるかどうかが大切になります。この可動域がないと日常生活を送るうえで不便なことが多くなります。

 

とくに困るのが肩関節です。四十肩、五十肩などと言われる肩の関節が動きにくくなる症状が有名かと思います。

 

この症状の原因は筋力低下と姿勢が悪いことにより骨の位置や筋肉が正常な動作を行えないがために起こる症状がほとんどです。

 

一度痛めてほっといて固まってしまうと治るのに時間がかかってしまうのが難点です。

 

これも日頃からの姿勢や、ほんの少し意識をして腕を動かしたりするだけで予防が可能になります。

 

逆にケガなどで柔らかくなりすぎた方などには、筋トレなどで関節の周りの筋肉を鍛えてあげることによって日々のケガから予防することができます。

 

身体が固いことで悩まれている方も多いと思いますが、固いことが悪いことではありません。腰痛などでお悩みの方は股関節の柔軟性を出してあげたりするだけで改善することもあります。

 

自分に必要な柔軟性を探していければいいのではないかと思います。

 

もしわからないことがあれば、当院スタッフまでお気軽にお問い合わせください。

 

 

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